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農業賞現地審査同行記 知内町ニラ生産組合 顔の見える野菜めざして

冬に新鮮な葉野菜を本州に依存する北海道において、知内町

の冬春ニラは貴重な道産野菜。しかも、新鮮で栄養価が高く美

味しいときている。またニラの個包装から出荷日、生産者、圃場

NO、生産履歴まで追跡できるトレーサビリティシステムを確立し

ています。今年からコープ産直商品になった知内町のニラです。

こんにちは。 かかしひろとです。

道内一の生産量を誇る、知内のニラ「北の華」。冬春が旬。
葉の幅が広く肉厚で、食べると甘く柔らかいのが特徴です。
風味が豊かなので、おひたしにしても、とても美味しくいただけます。

きょうは、知内町ニラ生産組合( 構成員70名)のご紹介です。 
設立は1971年7月 4日。36年前になります。作付地 面積 28ha。

石本 顕生 組合長( いしもとあきお)53歳。(写真)
 Dscf0189  

①知内町ニラ生産組合は組合員間の情報の共有など栽培管理
 技術の統一、共同利用機械の導入、出荷の平準化対策及び
 高齢者対策となる春ニラ全棟共同ビニール掛け作業の実施等、
 を組合員相互の信頼関係にもとづき運営しています。

②また規模拡大支援策としてハウスリース事業の実施や新規
 作付者優遇対策として初期設備投資に対する資金援助等の
 実施、将来の担い手となる若手グループに対し、教育の機会
 を積極的に設け、育成を図ると共に、若手発案の機会づくりを
 生産組合運営上、最優先に取り組んでおります。

③また「消費者から求められる野菜づくり」に主眼を置き、品種
 や流通形体の改善を図るなど、常に販売環境に即応すべく取
 り組んできました。

④北海道における冬期間の野菜のほとんどが府県産野菜が
 主体となっておりましたが、その中で数少ない北海道産緑黄色
 野菜として“知内産ニラ”は重要な位置付け商品となりました。
Dscf0192

⑤知内町のニラ栽培は全圃場ハウス栽培となっており、作型
 は加温ハウス栽培、無加温ハウス栽培の「前期ニラ」と夏秋
 取りの「後期ニラ」の組み合わせから、ほぼ周年栽培が行わ
 れています。(栽培圃場がハウスになっていることから他の
 作物からの農薬飛散リスクを少なくしています。)

⑥「前期ニラ」については11月と12月の2回に分け全棟共同で
 ビニールが掛けられ、出荷の平準化対策として1月から加温
 栽培ニラ、2月から無加温ニラが出荷となります。
 
 加温栽培については1月上旬からの出荷となりますが品質を
 重視し十分に株養成された2年株を主体に収穫されます。
 
 無加温栽培については葉色・食味を最重点として徹底した
 品質管理に努めております。

 この時期は寒さのため農薬を使用しません。

 この前期ニラは寒さのなかでじっくり、ゆっくり生育し、株
 に勢いがあることから、特に茎太の根元の美味しさは定
 評で「ドッチノ料理ショー」でもとりあげられました。
 寒仕込みです。


⑦「後期ニラ」については前期ニラ出荷終了後の4月から6月
 にかけて株養成・抽苔を経た後に刈り揃えを実施し、7月中
 旬から10月にかけて収穫となります。
 栽培の作型に付随して統一した栽培マニュアルの設定、栽培
 ステージ・農薬使用基準の設定など全組合員、統一した栽培
 方法、農薬使用方法となっております。

 全国的に品質管理が困難だった夏ニラの栽培手法を確立
 しました。この地にあった「パワフルグリーンベルト」の成功。

⑧ 町内及び近隣町の畜産農家より牛糞を購入し稲ワラ、籾殻と
 併合し、好気性微生物の活動を活発にする事により病原菌、
 雑草を抑制した完熟堆肥を土壌診断結果のもと基肥として
 施用する事で作物の根の張りを良くし、また、土壌排水性の
 向上を諮り高品質・収量確保に繋げております。

⑨ 定植株用と収穫株用の2種類の栽培履歴があり、品種・圃場
 番号・施肥農薬散布月日等が主な内容となっています。前期ニラ
 については収穫年の前年12月25日までに栽培履歴の全戸回収、
 4月以降及び後期ニラについては出荷時までの提出となってお
 ります。

⑩また栽培に関する情報開示と致しましては消費者の手に渡った
 後の個別包装段階におけるトレーサビリティとして、結束テープ
 への生産者番号の明記、及び一束フィルムへの共選日コードの
 印字を行うと共に、生産者が青果物出荷伝票に出荷圃場番号を
 記入しているので“いつ”“誰が”“どの圃場で”といった産地責任
 である情報開示に即対応出来る産地形成を整えております。

⑪平成11年から毎年、地元の中学生・高校生を体験学習として
 受入れ、生産から流通・ニラ栽培の歴史等を学ぶと共に共選
 作業を通じ社会人としての基本的なマナー、職業観の育成を
 目的としたインターンシップを実施しております。今年の計画と
 しては、生産者の指導により、実際にニラの定植から収穫まで
 を体験する農業実習を検討しております。

⑫年々着実な生産量増大は、家族労働に留まらず町内外にお
 ける雇用の場の拡大に繋がり、パートを含む農業従事者人口
 は町内農家人口の3倍を超え、知内町の重要な産業として位置
 付けされております。 知内町はニラの町です。

⑬町・商工会・漁協・農協で結成された特産品販売促進協議会
 主催によるカキ・ニラ祭り、JA女性部による生活工夫展などで
 創作料理を出品し試食会を通じ消費者との交流を図っております。

⑫今後は、新規作付け者への支援も含め、ハウスリース事業
 の更なる拡充を図るとともに、規模拡大に伴う労力軽減策と
 して部分的作業(刈り取り後の調整作業)の共同化や第三者
 への委託を計画しています。
20060210_siriuti_11

⑬また、新たなトレーサビリティへの取り組みとして、栽培履歴の
 PDF方式によるデータ化、FGにHPアドレス及びQRコードをそれ
 ぞれ印刷し従来の結束テープに印字してある生産者番号をID
 コード化することで誰が作ったものかを辿れる“顔の見える野菜”
 作りを目指しています。

⑭1971年に稲作転換から始まったニラ栽培ですが昨年度末に
 は7億1000万と10年間で2倍になりました。「知内のニラは常に
 良品質で、安全・安心でなければならない。」そのための努力を
 惜しみません。

続く  明日は知内町法連草生産組合です。

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