トマト栽培の基本が作られた後、二代目 大崎哲也部会長時代には
より安心なトマト生産に向けたクリーン農業への取り組みが始まりました。
農薬散布回数や化学肥料の削減を目標とするべく、
平成12年YES!cleanの認証を道内のトマト産地ではいち早く取得。
それと合わせて、栽培履歴の記帳も始め、現在は履歴のデータベース
化により、即座に実態を把握できる仕組みが確立されています。
しかしとんでもない危機がやってきました。
さて、先回に引き続き、平取町をトマトの大産地に作り上げた
リーダーたちのお話です。
平取では町を上げてトマトの生産に取り組み、順調に作付面積が
広がっていきました。
その中で、次に取り組んだのは、できるだけ長い期間の出荷という課題です。
農業は自然が相手。天候に左右されることが多く、作りやすい時期
や反対に作りにくい時期があります。しかし、それを言い訳に消費者
に対する供給責任を怠るようでは、産地としての信頼を築くことができません。
生産者達は栽培面での研究、工夫、そして努力で少しでも長い期間
出荷できる体制づくりを目指し、
「トマト・胡瓜部会栽培体系規約」を作り上げました。
トマトの安定供給と美味しさを目的にしたこの規約は、
①品種の制限
②作付けの制限
③収穫段数の栽培基準
を定め、ここに現在の「平取トマト」の生産の基本が確立しました。
トマト栽培の基本が作られた後、二代目 大崎哲也部会長
の任期中にはより安心なトマト生産に向けたクリーン農業への取り組
みが始まりました。
他府県に比べて、栽培に農薬や肥料の量が少なくてすむ北海道の中で、
さらに農薬散布回数や化学肥料の削減を目標とするべく、平成12年
道内のトマト産地ではいち早くYES!cleanの認証を取得しました。
http://www.agri-clean.gr.jp/yesclean/index.html
それと合わせて、栽培履歴の記帳も始め、現在は履歴のデータベース化
により、即座に実態を把握できる仕組みが確立されています。
また1990年代のはじめにはセイヨウオオマルハナバチによる自然交配
の導入が始まり平取のトマト生産が飛躍的に伸びるきっかけになりました。
①人の手を借りない受粉作業なので省力化につながった
②農薬としてカウントされるホルモン剤に置き換わったので
農薬使用が削減された
③自然交配なので食味の格段の向上をもたらしました。
「マルハナバチを飼養する環境では従来通りの農薬の使用を前提とした
栽培体系ではハチが死んでしまう。大きかったのは生き物と上手に
付き合って共生し、その性質をいかした農業に考えを転換できたことです」
と糸屋さん。
********「踊る食の安全」松永和紀 著P196-P201 から一部引用
セイヨウオオマルハナバチが特定外来生物の指定でトマトの栽培に使用でき
なくなる危機が発生。。。。。この問題に真正面から立ち向かい全国のトマト
産地の先頭に立って「逃亡防止策」を講じ、生産の継続がはかれることになった。
ところが大崎部会長が2000年ごろにハチが外に逃げると環境問題を引き起こすと
いう情報を知りました。生産部会の仲間を説得し、2002年にはハウス全体を網で
覆う自主規制を農協のトマト生産部会で決めて実行しました。町内ハウスの網覆いは
、2004年にほぼ100%になり。東北大学などの調査によると、平取のセイヨウ
捕獲率は2005年、自主規制前の1/30にまで減ったといいます。
平取の実践は、環境省の特定外来生物の指定審議にも大きな影響を与えました。
特定外来生物は原則飼育禁止だが、「セイヨウ」は、網覆い義務化や飼育許可の
条件付で農業利用が認められました。
********北海道新聞2007年8月1日号から一部引用
この「トマト栽培ができなくなる」という危機を契機に、平取ではトマト等の栽培環境を
維持するために、逃亡防止のマニュアル作成、査察の実施を行い記録に残すこと、
大学など公的機関と連携したハチの生態・捕獲調査研究等を生産者が全員
参加しておこなっています。(詳細はこの先の号でお伝えしましょう)
。。。。。。。。。どうです? 昭和44年からと考えれば、今年で38年。
平取のトマト栽培は生産者達の努力に支えられ、そして生産者同士
固い絆で結ばれた大プロジェクトだったと思えませんか。
次回は地球の温暖化に対する「リターナブルコンテナ」導入の
取組です。
*このブログに使用している写真等はJA平取町、
および平取町野菜生産振興会トマト・胡瓜部会の
糸屋新一郎 部会長の協力を得て作成しています。
http://www.nishipa.or.jp/
http://blogs.yahoo.co.jp/itoya209/
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