- 2008年12月 9日 06:00
- トドック今週の新商品
「白黒ハッキリつけないと気が済まない!」
と言う人がいる。
それも分かる。
ジャッジをするとは、多かれ少なかれそういう事だ。
しかし、
白でも黒でもない判断をする時もある。
優しく解釈すると、
「人の気持ちを思いやると、白だ。黒だ。とハッキリ言えないです・・・」
確かに、そう言う時もある。
だがその答えは、グレイと言われる・・・。
その昔、
あまりにも、ハッキリしない性格を指摘され、
「グレイのTERUならぬ、グレイのMATSUだ!」
と、訳の分からない逆ギレをしたことがあった。(・・・情けない)
基本的に、このハッキリしない性格は変わっていない。
そう、白と黒だから、なんとなく表と裏、正義と悪みたいな感じなのだろう。
自分的には、白と黄色ぐらいが丁度いい・・・。
休日の朝食。
半熟の目玉焼きの黄身を 崩しながら、そんなことを思っている。
それに、
白と黒を混ぜると、グレイになるが、
白身と黄身を混ぜると、美味しそうになるし・・・。
さて、
赤と白のめでたいお正月も間近。
08年12月4週のトドックの新商品は・・・、
コレです!
"長崎産連子鯛(下処理済)"
・メーカー~丸味フーズ(マルフル)
・規格~2尾入(240g)
・売価~680円
・原料原産地~長崎産
・加工地~長崎県
縁起が良い魚と言えば、鯛!
尾頭付き!めで鯛!縁起物!
特に、年末の水産売場には、お正月用として、連子鯛が並びます。
おせちの一品。
焼き鯛用です。
確か、輸入の連子鯛が多かったような記憶がありますが・・・。
今回、紹介するこの商品は、国産。
長崎産です(水揚げ量が多いそうです)。
11月から旬を迎え、その時期のものを使っています。
ここで豆知識。
連なって回遊することから連子鯛と呼ばれるようですよ。
では、早速調理を・・・。
普通、連子鯛と言えば、塩焼きですが、今回は煮付けに挑戦!
ウロコ、内臓、エラを取ってる下処理済みですので、手間いらず。
味が染み込みやすいように、×字に包丁を入れます。
生姜が無いので、今回は長ネギで代用。
沸騰した煮汁に投入。
そして、中火にして落し蓋。
煮汁をかけながら、照りが出てきたらいい塩梅だ!
目に飛び込むのは、色の鮮やかさ!
ほんのりピンクの桜色に黄色が混じる。
なんとも上品な感じ・・・。
う~ん、そして、このいい匂い・・・。
箸で身をほぐす。
身離れがいい・・・、これは食べやすいぞ。
たまらず、パクッ。
う~ん、上品な味だなあ。
淡白だけど、味わい深い・・・。
お正月の焼き鯛用じゃなくて、普段の煮魚で食べる贅沢感!
「パーティ-の席で映えることは間違いなしですが、普段使いでも違った表情を見せてくれます」
ショップ・チャンネルのバッグの宣伝文句のような感じ。
特別な日の料理を普段の日に食べると、確かに違った表情・・・。
それにしても、
やっぱり、この時期は煮魚だなー。
パクッ!
もし・・・許されるなら・・・。
こんなシチュエーションで食べてみたい!
相手は、仲間由紀恵似の女性。(君のことかもしれないぜ!←このコメント余計)
とうとうその日が来た。
・・・別れの日だ。
オレと由紀恵は、3年間一緒に暮らした。
今年の春頃、些細な事でわだかまりが出来て、
「今年中にお互いの気持ちが打ち解け合わなかったら別れましょう」
と言うことになった。
事態は好転しなかった。
文字通り、今夜が最後の晩餐だ・・・。
テーブルの上には、連子鯛の煮付とふかひれ姿煮。
それと二人の好きな冷えた白ワイン。
オレと由紀恵は、向かい合って座っている。
会話のない食事は、美味しさを半減させる。
春、夏、秋、冬の始まりと冷えた関係が続き、そのことは、痛い程身に染みている。
「最後ぐらい、何か話そうよ・・・」
「・・・そうね」
声も、薄っすらとした笑顔の返事もどこか冷たい。
最後の他愛もないゲ-ム。
お互いの好きなところと嫌いなところを言うことにした。
まずは、オレから。
「じゃあ、好きなところ。
仕事とか、文句を言いながらも頑張っちゃうとこ。
目標に向かって、計画立てたりしているとこ」
向かいで、由紀恵がフムフムと頷いている。
「それから、
記念日とか大切にするとこ。
感動して、すぐ泣いちゃう素直なとこ。
正義感が強いとこ。
・・・少し強過ぎるけどね」
由紀恵の笑顔が少し和らぐ。
「嫌いなところは?」
「う~ん。・・・テレビのチャンネルをバチバチとすぐ変えるとこぐらいかな。
あとは・・・、無いや」
「次は、由紀恵の番だよ」
オレがそう言うと、由紀恵は襟元を正すように、背筋をピンと伸ばしてから話し始める。
「好きなところは、・・・無いかな?」
「えっ?そうなの・・・」
結構、落胆・・・。
「嫌いなところはねえ、
ラーメンとかおそばとか、すすらないで、途中で切っちゃて丼に戻すところでしょ」
「・・・そうだね」
「男のくせに甘いケーキとか好きなところ。それと、4個も5個も買い過ぎだっつーの」
「それは、・・・そうだね」
「体調が悪いのに、なかなか病院に行かないところ」
「そうだね」
「気持ちは嬉しいけど、記念日とか間違えるところ」
「ハハハ、そうだね」
「付き合い始めた頃のメールを今でもケータイに保存しているところ。気持ち悪い!」
「そうだね・・・。そうだね」
「自分の意見を言わないところ。
嫌なら嫌って、言えばいいのに・・・。私のわがままに付き合ってさ!
・・・優しいつもりなのかしら!」
語気が強まる。
由紀恵のその感情の行方は、涙になって静かにこぼれ落ちてゆく。
「・・・うん。・・・そうだね」
「あとは・・・、あとはね・・・。
あとはね・・・ハッキリしないところだよ・・・」
「・・・そうだね。・・・そうだね。・・・そうだね。
・・・そうだよね・・・」
と、オレも涙がこぼれた。
由紀恵も「そうだね」と、涙がツーと頬を伝い、すぐにボロボロと大粒になった。
今夜の二人の雰囲気と今夜の食事、
連子鯛のあっさりとした白身の味と白ワインは、良く似合っていた。
少しだけ打ち解けあった気持ちも、一時の戯言のような気がして、別れを止めると言う結論には至らなかった。
「お互いの新しい明日に!」
そう言って、涙の乾杯をした。
グラスが重なるチン!という音が潔い良い響きに感じる。
「・・・今夜は、一緒に眠ろうか。
寝静まったら、そっとドアを閉めて、出てゆくよ・・・」
・・・みたいな。(バカな妄想)
出番はすぐそこ!08年12月4週!
"長崎産連子鯛(下処理済)"よ、今こそ飛び出せ!世界が君を待っているぞ!
ちょっとだけ登場。
"ふかひれ姿煮"は、12月5週!今こそ飛び出せ!世界が君を待っているぞ!
- 1つ新しい記事: 釧路のししゃも 今年は不漁!
- 1つ古い記事: 釧路貝塚店は白身魚のお刺身が美味しいね!